「今の私」三森伸子 | 10:07 |
門を出れば 我も行人 秋のくれ
三径の 十歩に尽て 蓼(たで)の花
どちらも与謝蕪村の句
三径とは、文人の道。蕪村の言葉を借りると「俗語を用て俗を離るる」ための道。
もともと三径とは、三筋の小さな道のこと。そこにお花やら木やらがあって、今日は紫陽花がさいたからここにしよう、などと、そこを旅するのであります。
その気になれば、文人のこころになれるのです。
そのための、三径。
わたしにも、三径がほしいなあとおもう。
これから先どんな日常に埋もれても、そこをあるけば、文人の、俳優の、芸術家のこころに行けるような。いつでもその境地を味わえる径を。
われも探そう われの三径
われの三径 どこにあるかな
だけど「門を出れば 我も行人」
われの三径 おやすぐそこに
かもしれないなあ。
参考図書:『月は東に 蕪村の夢 漱石の幻』森本哲郎,1992,新潮社
ある日のご飯記録。
昨晩はぶたしゃぶ、今朝はそのお湯でみそうどん。昨日のおかずは今日のだし。
夜は手羽元の煮物を教わる。
三森伸子