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【次回公演】『獅子の見た夢―戦禍に生きた演劇人たち』2024/4/12〜4/14 俳優座劇場[六本木]

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2015〜2018ベリャコーヴィッチ『検察官』大千秋楽 05:16
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    2018検察官ツアー岡山城前にて

     

     

     

     

     2018年3月15日、岡山市立市民文化ホールで幕を開けた2018『検察官』中国ブロックツアーは、4月15日、岡山市立西大寺公民館で千秋楽の幕を降ろしました。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     それはまた、2015年2月21日に新宿南口紀伊國屋サザンシアターで産声を上げたベリャコーヴィッチ『検察官』の大千秋楽でもありました。

     

     

     

     

    2018検察官ツアー千秋楽の朝

     

     

     

     

     『ロミオとジュリエット』では半円形に数珠つなぎになった鉄のアーチ、『どん底』では舞台一杯4列に並んだ鉄の二段ベッド、『ハムレット』では巨大な王宮を彷彿とさせる宙に浮く円柱群のオブジェ、どれもモノとしては単純でありながら強烈なインパクトを持ち芝居の中で様々なイメージを産み出す舞台装置でした。

     

     

     

     

     そして『検察官』では、単体としてこれまでにない大きさを誇る《階段の要塞》が私たちを4年間支えてくれました。

     

     

     

     

     新宿西口の貸稽古場、芸能花伝舎で初めて対面した時の高揚感は今でもリアルに胸に蘇ります。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     4月15日朝、西大寺公民館の開門と同時に小屋入りしたメンバーは、それぞれ準備を始めます。

     

     

     

     

     前日の夜公演で汗になり、階段下に干してあった衣装たちを取り込み、アイロンがけなどしてセットアップするもの、階段の手すりに飾られた花束を回収し、損傷などのチェックをしたうえで舞台袖の小道具置き場に並べなおすもの、そして開演に備えて身体のウォーミングアップをするもの、いつもの景色でありながら、いつもとちょっと違う、これが最後なんだという空気を噛み締めながらロビーに出てみました。

     

     

     

     

    2018検察官ツアー係分担

     

     

     

     

     私たちは大抵の作品はまず東京で発表し、それから全国に広がる鑑賞会組織に選んでいただいた後、巡演ツアーに臨みます。

     

     

     

     

     そして鑑賞会活動は会員相互の理解と協力の基、劇団と協働して【公演=例会】を作り、地域の文化を高めようという運動です。2016年の九州ブロック、2017年の静岡、中部北陸ブロック、そして今年は中国ブロックを廻り、沢山の会員のみなさんと一緒に『検察官』をつくる喜びを味わいました。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     楽屋の廊下には劇団のツアーメンバーに向けた掲示板がありますが、ロビーには写真のような、例会を運営する上での係分担表が張り出されています。この掲示を見るといつもほっこりした気分にさせてもらえます。私たちが勝手に公演を打っているわけではないのだ、一緒に例会をつくっているのだと実感できるからです。

     

     

     

     

     ロビーで準備を始められていた事務局長の近藤さんに挨拶をしてから再び会場に戻り、客席フロアの少し広いスペースでルーチンワークのアップを始めました。

     

     

     

     

    2018検察官ツアー夢のホール

     

     

     

     

     このステージが『検察官』最後の1回になるのだ、泣いても笑っても《もう1回》は無いのだと意識しないでできるわけがありません。それでも、その特別な意識が思わぬ失敗を産み出してしまうという知識や経験も、持ち合わせるところまではきました。ウォーミングアップのメニューも声出しの場所も、直前の食事の時間も、歯磨きの長さも、最後の舞台上でのチェックも、もう一歩の課題探しも、メイクアップの手順も、すべていつもと同じにすることで平常心をキープさせようと試みます。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     新鮮に新鮮に、すべてが初めて起きていること…

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     舞台監督のゴーサインが聞こえると、指揮者のジョーラが舞台に飛び出していく。

     

     

     

     

     お客さんの笑い声がこぼれだす。

     

     

     

     

     ベリャさんがその膨大なコレクションから選び出した音楽が劇場に流れ出す。

     

     

     

     

     役者の歓声が歌声が響き渡る。

     

     

     

     

     「グラダナチャーリー アチェラドヌィ………」

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     能登アントン市長の心持ちで流れていく精神と、焦るな熱くなるなと自制する精神が同時進行している瞬間もありました。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     娘と未来の元帥閣下との結婚が決まり、町の人々と喜び歌うシーン、階段の隅々まで広がった役人や妻たちが大きく花束を振る姿に両手上げて応えて叫んだ時、劇場全体が唸りを上げているような響きを感じました。

     

     

     

     

     ベリャコーヴィッチが厳しく求めたシーン、歓喜のシーンはこれだ、この轟を作りたかったのだと涙が溢れた瞬間でした。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     スタッフも役者もそして会員のみなさんも、この千秋楽をいい舞台にしたい、そんな【想い】が劇場に充満しているように感じました。何度も感じました。

     

     

     

     

     その想いがまさに結実した『検察官』になったと思います。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     舞台演劇はステージを重ねて重ねて創り続けていくものです。

     

     

     

     

     『検察官』は134回の公演を行いました。きわめて荒っぽい計算ですが、6万人以上の方々が関わっています。その想いと力の結集があの舞台だったのです。

     

     

     

     

    2018検察官ツアー交流会

     

     

     

     

     その日の夜、西大寺市民劇場の事務局で行われた交流会には、2016年九州ツアー初日を開けた北九州市民劇場の民谷事務局長と、中国ブロック代表として福山市民劇場の國友事務局長も駆けつけてくださいました。

     

     

     

     

     集合写真の雰囲気の通り、楽しく温かく心の触れ合えるひとときを過ごさせていただきました。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    2018検察官ツアーベリャさん

     

     

     

     

     たった一つ……そこに彼がいなかったことが、悔しくて残念でなりません。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     でも、きっとそんな事を言えばこんな風に笑い飛ばされるのでしょうが。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     4年間『検察官』を応援し共に育ててくださったすべてのみなさまに、心からの感謝を申し上げます。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     ありがとうございました!

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    アントン市長

     

     

     

     

    能登剛(のとたけし)

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    | 2018「検察館」旅日誌 | - | - | posted by 劇団東演
    西大寺の犀。 10:38
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      ❮かせ野二紗子のご当地レポート♪❯


      会館の隣の公園にいる犀☺


       金陵山西大寺に伝えられる寺記によると宝亀8(777)年紀伊の安隆上人が大和長谷観音のお告げによって当地に観音堂建立のため諸国で資材を集め来航の途中児島の南の浦槌戸で急に海が干潟となり、犀の角をもった龍神が現われ「この角をもって地をかため本堂を建立せよ」と上人に角を授けられました。これにちなんで、でき上った寺を犀戴寺と名づけられたがその後承久3(1222)年 後鳥羽上皇が北条市調伏の祈願文に西大寺とかかれたため以後現在の寺名に改められるようになりました。

      | 2018「検察館」旅日誌 | - | - | posted by 劇団東演
      西大寺の西大寺。 16:45
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        ❮かせ野二紗子のご当地レポート♪❯


        会館の隣の西大寺へ。

        立派な本堂☺

        裸祭りが有名なようです。


        かせ野二紗子。


        | 2018「検察館」旅日誌 | - | - | posted by 劇団東演
        張り出し作業 15:49
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          『検察官』最後の地・西大寺にやってきました。
          舞台セットのサイズの都合上、客席の前の方を潰して、舞台を拡大!



          仕込み班みんなで足場をトントン組み立てました。
          どんな舞台になるのか、ご期待ください!



          中花子
          | 2018「検察館」旅日誌 | - | - | posted by 劇団東演
          ワイロ! 15:19
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            とあるカーテンコールで、いただいたワイロを山分け。
            (左から病院長役の内田さん、判事役の豊泉、地主役の島さん♪)



            市長(能登)も加わり、悪い大人たちの不正が横行しています。
            良い子は真似しないように…(笑)

            中花子
            | 2018「検察館」旅日誌 | - | - | posted by 劇団東演
            呉ば、わかる、呉。 00:28
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              呉でのステージを終え、残り2ステージになりました。


              広島県、呉市。わたしにとってもはじめての呉。 

              呉といったらイメージは戦艦「大和」


              会館と反対側の海側には大和ミュージアムなるものがありました(これは次きたときに)

              お昼にはさっと入ったうどん屋さんで呉うどんをいただき、おやつにフライケーキなるものを頂きました。

              意外とさっぱりで、中にはあんこが(><)とても美味しかった(⁎˃ᆺ˂)

              そして昨年ロングランで上映していたこの世界の片隅に、の地。アーケード街には原画が飾られているスペースがありました。


              搬入、搬出で会員さんとお話したり、カーテンコールでの拍手だったり…まちもひとものんびりでまた来たいな〜と大切な思い出が増えました(⁎˃ᆺ˂)


              さて初演から3年すぎた検察官、とうとう終わりが見えてきました!!


              最後まで駆け抜けていきますよ☆明日は西大寺、どうぞよろしくお願いします!

              大川綾香/トランペット

              | 2018「検察館」旅日誌 | - | - | posted by 劇団東演
              マンホールだらけ❗ 15:58
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                ❮かせ野二紗子のご当地レポート♪❯


                美術館の方まで足を伸ばしました☺

                すると!マンホールの宝庫❤


                マンホールカードも2枚手に入れました🎵


                かせ野二紗子。

                | 2018「検察館」旅日誌 | - | - | posted by 劇団東演
                『検察官』完走間近 09:50
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                  中国ブロック『検察官』。
                  市民劇場、演劇鑑賞会の皆様にあたたかく迎えていただきながら順調に各地で巡演しております。


                  2015年の東京公演から始まった『検察官』。


                  気付けばもう3年…。


                  残りステージ数僅か…。




                  ついつい終わりを意識してしまい、悲しい気持ちに沈んでしまいそう…



                  なんてこたぁ全く無く!!!


                  毎ステージ毎ステージ、より丁寧により大胆に。
                  今日が今までで1番の『検察官』にするために、魂込めて舞台を駆け回っております!






                  ボプチンスキー役の島さんとは九州ブロックからご一緒させていただいております。

                  全て舞台上で示してくださるので、そこにいかに食らいついていくかが僕の毎日の課題です。


                  残り2ステージ、やってやるー!!!





                  ドプチンスキー 木野
                  | 2018「検察館」旅日誌 | - | - | posted by 劇団東演
                  柳井! 09:28
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                    おはようございます!
                    『検察官』、ついにあと3ステージを残すのみとなりました。
                    ちょっと前に遡りますが、今回は、2つ前、柳井市でのステージの思い出を…



                    (左から楽師役でホルンを吹いてる清川と、夫人役で青いドレスを着ている絈野(かせの)です)

                    柳井市には当日の朝に移動♪
                    みんなで電車に揺られて、時々うとうともしながら…(笑)

                    会場であるサンビームやないに着いたら、会員さんにもお手伝いいただいて、大道具や衣裳を搬入!(こちらはすっかり写真を撮り忘れました…)

                    大道具を組み立て、本番前にみんなで集合して、舞台の確認と稽古をおこないました。


                    総勢26人が一度に舞台に乗るこの『検察官』。劇場が変わると諸々都合も変わるので、毎回必ず確認します。




                    稽古前に鑑賞会の方々からもご挨拶をいただきました。
                    お忙しい中、ありがとうございます!


                    そしてそして。カーテンコールではステキな金魚ちょうちんをいただきました(*^^*)

                    ひらひら揺れて「かわいい〜!!」と女性楽屋で大盛り上がり。(笑)
                    大事にします。



                    『検察官』もあと3ステージ。
                    悔いの残らないよう、全力で走り切ります。

                    休憩中に先輩方の楽屋にお邪魔して、徹子の部屋ごっこ。
                    左側のピンクの夫人・中 花子

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                    裏側を。 22:56
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                      ❮かせ野二紗子のご当地レポート♪番外編2❯


                      楽屋風景。

                      開演前の楽屋をパシャパシャ!

                      男も女も、メイクしているのです。


                      ちょっと珍しい、見られない風景をお届けしました🎵


                      かせ野二紗子。

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